フリーエディター/ライター
藤原 綾さん
フリーエディター/ライター。
出版社での女性誌編集部を経て、2007年にフリーの編集者として独立。
以後、『sweet』や『SPRiNG』などの女性誌、コレクションブランドからストリートブランドのムック本やカタログのビジュアル制作を手掛けるなど幅広いジャンルで活動中。手掛けた作品は数百冊に及ぶ。
見た目も機能もどんどん進化!レインシューズの最新事情
GWも終わり、気温もぐいぐい上がり始めて、いよいよ夏の足音が近づいてまいりましたっ! と、その前に。梅雨前線がやってきてしまうんですよね〜。6月生まれの私ですが、雨の日は大の苦手。じめじめするし、髪型もうまく決まらないし、服も靴もなんでもいいってわけにいかないし、太陽が出ないと気分も滅入るもの……。
でもでも! この季節ならではの心躍るレイングッズでテンションを上げて参りましょ。
思い起こせば、ケイト・モスがHUNTERの長靴をはいた姿がよくパパラッチされて以降、それまで野暮ったかった長靴のイメージが一新。多くのブランドから一気に洒落たレインブーツが発売されるようになりました。
ケイト・モスが長靴をはいていたのがフェス会場だったことから、野外フェスではHUNTERのブーツをはいた女の子たちが大量発生。雨の日だけでなく、フェスやアウトドアでもレインブーツが活用されるようになります。
今ではもうすっかり当たり前になったおしゃれなレインブーツ。しかも、ブーツタイプだけでなく、ショートブーツやローファータイプ、ドレスシューズにさらにはスニーカータイプまで、バラエティに富んだ防水シューズが生まれています。雨の日はもちろん、様々なシーンで活躍するので、ぜひぜひ一足用意してください。
ということで、今回は梅雨を楽しく乗り越えるコーディネートをレインシューズと一緒にご紹介♪ ちょっぴり気分が落ちる雨の日だって、ワクワクさせてくれるのがファッションの力なり! それでは、足元に不安のない梅雨のスタイル提案、いってみましょ!
ナチュラルなカラーで揃えて、存在感のある柄を立たせる!
程よくフィット感のある白いリブトップスに、ベージュのワイドサロペットを重ねて、ソフトな色合いながらシルエットにメリハリをつけたスタイル。初夏の爽やかさを感じさせつつ、しっとりとした全体の色味が落ち着いたイメージに仕上げてくれます。
パッと見レインシューズとは思えないビット付きローファーと、これまたベージュのキャスケットを合わせることで、カラートーンをあえて揃えるのがポイント。
しかも、こちらのローファー、地面から約4.5cmまで切れ目がなく、ステッチもフェイクなので、雨が侵入する心配なし! 柔らかくてソールがしっかり曲がる上に、重さも約リンゴ1個分。とっても軽いストレスフリーな履き心地です。
全体の色味がまとまっているので、アクセントに柄物の傘をセレクト。ロンドンの街並みを描いたプリントは、Cath Kidsonならでは。持ち手のワンちゃんも遊び心を感じさせてくれます!
甘すぎないけどガーリー!大人の愛らしさをさりげなく表現
メンズライクでヘルシー!大人のアクティブスタイル
Tシャツ×ショーパンは、夏のボーイッシュコーデの定番。白T×デニムショーパンももちろんアリだけど、あえてシックなカラーを選んで、少年のようなスタイルを大人仕様にアップデート!
くすんだ色合いが洗練された印象を与えるスモーキーグリーンのTシャツは、オーバーサイズを選ぶのが正解! ウエストはアウトで、裾からチラッとブラックのショーパンを覗かせましょ。アウトドアブランド、THE NORTH FACEは機能性の高さも優秀。ウエストはゴムで履きやすく、撥水加工がほどこされているので、多少の雨にも対応してくれます。
シックな印象をキープするために、レインブーツはグレーを選んで。こちらはコンパクトに折り畳めるユニークな長靴で、軽量なので疲れにくいのも嬉しい! バックスタイルには、本革のループがあしらわれていて、さりげなく高級感もアピールしてくれます。
仕上げに鮮やかなターコイズグリーンの傘を合わせて、ヘルシーなアクセントに。
個性派さん、いらっしゃい!エッジのきいたモノトーン
モノトーンコーデはスタイリングが簡単な分、アイテムひとつひとつの強さが見せどころ!
ここ数年、人気が途絶えないセットアップは、一品ずつでも活躍するけど、やっぱり一緒に着ることで存在感がぐぐっと上がります。
トルコのブランド、SOULのセットアップは、スパンコールをあしらうことで、着心地は楽ちんでもスウェットのラフな印象をラグジュアリーに格上げしてくれる優れものです。
足元はスニーカーではなく少しゴツめのサイドゴアブーツを合わせるのが◎。もう十分カジュアルなので、コーデを引き締めることを意識するとメリハリが生まれます。
ボリュームのあるソール+つるんとした素材感で、スウェットとの強いコントラストが誕生! さらにこちらのブーツ、防水性はもちろんのこと、クッション性の高さも素晴らしい☆ 滑りにくいソールや着脱のしやすさなど、履き心地や使いやすさも考慮されています。
最後に、肩まで包むようなユニークなフォルムの傘で、個性的なモノトーンスタイルを盛り上げて!
ベージュ〜カーキのグラデで作るシックなエフォートレス
ワードローブの定番カラーに仲間入りさせたいカーキは、メンズライクなイメージがあるけど柔らかな色合いなので、アイテム次第でフェミニンに転ばせることができます。
そんな魅力的なカーキのブラウスは、パフスリーブでハリのある上品なコットン素材。女性らしいシルエットで、ソフトな印象に仕上げてくれます。
ここに合わせるのがエフォートレスなワイドパンツ。和名だと女郎花色とでも言いましょうか、カーキともまた違うイエローとグリーンの淡い中間色で、絶妙な色合いがたまりません! ウエストゴムで履き心地もよく、ゆったりとした雰囲気です。
この空気感を壊さないように、足元にはベージュのサイドゴアレインブーツを。地面から6cmも水の侵入を防いでくれるので、水溜りにも負け知らず! ヒールキッカーがついていて、手を使わずして着脱が可能と、利便性もしっかり考慮した優秀作です。
チェックの傘も同系色を選んで、全体をニュアンスカラーでまとめた優しげなコーディネートに。
色のインパクトで勝負!ハイテンションなフェスコーデ
今年はちょっと野外フェスに行くのは難しそう……。ファッションで気分だけでも楽しんでみてはいかがでしょうか?
ハイテンションなタイダイのロックTをメインアイテムに、カラフルなコーディネートを意識。ボトムはスキニーデニムもいいけど、アクティブなシーンでは動きやすいデニムレギパンがおすすめです。タイトなので、ブーツインも楽々!
自然の中のフェスでは突然の雨もしばしば。フジロックなんて毎年と言ってもいいくらい雨が降るので、レインブーツが大活躍! こちらのネイビーのレインブーツは、ラバー素材とは思えない軽量っぷりで、しかも折り畳むことができるので、ザックに忍ばせておくのにとっても便利。長靴は重量があって、ずっとはいているとどうしても疲れてしまうけど、この軽さは革命的です! 少し短いショートタイプもあるので、スタイルに合わせて選ぶとよろしいかと♪
傘も、鮮やかな折り畳み傘を選んで、荷物はコンパクトに。街ではちょっと気が引けるという人も、イベントでは思いきり派手なコーデをお楽しみください!
独特なレディスタイルにスニーカーで抜け感を
ハイネックのリブトップス+ロングスカート=レディライクな上品スタイル。さて、これを今どきカジュアルにバージョンアップさせるには?
程よくフィットするリブトップスは、女性らしい体のラインが出るものの、サイドにラインが入ったブラックを選ぶことでスポーティな印象に。
アイテムとしてはエレガントなプリーツスカートも、光沢のあるサテン素材なら独特な存在感に包まれます。トップスはINしてシルエットは女性らしく、アイテム自体の強さでカジュアルに落とし込むのがコツです。
ここにヒールを合わせるのではなく、スニーカーで抜け感作りを。……と、実はこれ、スニーカーデザインのレインシューズなんですねー。よくよく見るとフェイクステッチで、シュータンも見えない部分は防水加工。柔らかくて歩きやすくて軽くて、至れり尽くせりの逸品です。履き心地満点なので、雨の日に限らず使いたくなりそう!
個性的なデザインの傘を選んで、ただのガーリーとはひと味違うユニークなコーデの完成です!
ゆるゆるシルエットを締める足元の綺麗めブラック
トップスもボトムスも、体のラインを拾わないゆったりサイズ&シルエット。体を締め付けず、ノンストレスで過ごせます。
例えば、爽やかさとぬくもりを同時に叶えてくれる淡いグリーンのサラッとしたチュニック。バックにタックを入れて、しなやかに広がる優雅なデザインです。そこに、裾の繊細な刺繍が愛らしい白いワイドパンツを、ウエストアウトで合わせて。全体にたっぷりとしたボリュームがあっても、デザインの力でラフになりすぎないスタイルに仕上がります。
雨の日はレモンイエローのボーダーアンブレラがお似合い。コーデ自体はフェミニンなスタイルでも、甘くなることなく、夏らしい元気なイメージを与えてくれます。
ただし、全体が淡い色合いの場合は少し膨張して見えるので、足元はブラックで引き締めて。防水のドレスシューズなら、雨の日を快適にしてくれるだけでなく、ゆるっとしたコーデにきちんと感も生まれます。レザーと違ってお手入れもとっても簡単。しかも、フラットが苦手な人でも安心な2.5cmヒールで、歩きやすさも満点です。
ということで、今回は雨の日の十人十色なコーディネートをずらりと紹介してみました。最新のレインシューズをまずは一足手に入れて、憂鬱になりがちな曇天模様を明るく元気に吹き飛ばしましょう! 雨の日ならではのスタイルを自分らしく楽しんでみてください。