フリーエディター／ライター
藤原 綾さん
フリーエディター／ライター。
出版社での女性誌編集部を経て、2007年にフリーの編集者として独立。
以後、『sweet』や『SPRiNG』などの女性誌、コレクションブランドからストリートブランドのムック本やカタログのビジュアル制作を手掛けるなど幅広いジャンルで活動中。手掛けた作品は数百冊に及ぶ。
おしゃれ心に火を灯したい！リモートワーカーの苦悩
皆さーん！ リモートワーク進んでますか？
最近では、在宅勤務はWFH（Work From Home）と呼ばれたりして、一見スマートに見えますが、単純に外に出ないのでさすがに気分も滅入ります……。
先日、久しぶりにカフェでカメラマン、スタイリスト、デザイナーの4人で打ち合わせしたところ、職種によってだいぶ違うようですね。
カメラマンとスタイリストは現場に行かないとどうにもならないので、日々外出しているそうですが、デザイナーと私はほぼ家に閉じこもっています。
私の場合、外に出るのは撮影とコーディネートくらい。広告の仕事で、クライアントから来てほしいと言われるとき以外はZOOMかTeamsで打ち合わせ。展示会には顔を出しますが、化粧品の発表会はもはやほぼリモートで行われています。
以前からリモートワークだった私は、初期の頃はたいして苦痛ではなかったのですが、周囲がリモートに移行するにつれて、家籠り率がどんどんあがっていきました。ファッションへのモチベーションもだだ下がりです……。
基本的にファッションは自己満足だと思っているので、もちろん家で着飾ってもいいのですが、家ではやっぱり楽がしたい。いつも仕事から家に帰ってきたときは、アクセを全部とって、ルームウェアに着替えるのが習慣なので、体がおしゃれを許してくれません。
しかも、人間とは恐ろしいもので、一度ルームウェアに着替えると、また着替えるのが面倒で、もう家から出たくなるもの。コンビニですら行きたくない（私だけ？）。美を追求してストイックな生活を送るビューティマニアの皆さん、本当に尊敬いたします。
この1年、ファッション誌でも、マスクに合うメイクやリモートワークの時のファッションなどなど、今までなかった企画が展開されました。
いろいろな業界人にZOOM飲みのときに何を着てるかをインタビューしたときも、結局みんなルームウェアかTシャツ＋短パンでしたね。飲んだくれて、そのまま寝られる格好が一番！ とのこと。なんだ、みんな一緒じゃん！ まあ、家でガッチガチのファッションをしているほうが違和感があるわけですが。とはいえ、みんなお気に入りのルームウェアをちゃんとお持ちでした。
私も最近は、おしゃれ心を満たすために、ルームウェアを新調することがしばしば。ステイホーム以降、そのままコンビニくらいなら行けるデザインのものがどんどん増えていて、ZOOMで仕事の打ち合わせをするときも、ピアスをひとつ付けるだけで、お出かけ仕様に見えるので有難い限りです。
彼氏と家で過ごすときも、Tシャツ＋短パンだと味気ないし、パジャマだとちょっとだらしないし、やっぱりルームウェアをいくつか持っていて損はないのであります！
憧れはIntimissimiのランジェリーに、OLIVIA VON HALLEのシルクのパジャマを着て、ソファでうっとり……ですが、現実はそんなに甘くありません。知ってます。
パジャマとお出かけを繋ぐルームウェアがどんどん進化！
日本では、昔からおしゃれさんはKID BLUEを着ていたイメージです。代官山のショップは、我々の憧れの的でした。今では当たり前となったノンワイヤーのカップブラも、20年くらい前には発売していたと思います。今でも安定した人気ですね。
そんな中、2006年あたりから、梨花さんが甘め女子のミューズとして、一気に駆け上がり、梨花さんが紹介したアイテムが飛ぶように売れるようになります。
1994年カリフォルニア生まれのBAREFOOT DREAMSもそのひとつ。ふわふわの優しい色合いのガウンやパーカは、持っているのがステータスとばかりに、女の子たちが買い漁りました。
ふわふわで優しい肌あたりのBAREFOOT DREAMSに憧れているけどちょっとお高い……と諦めていた女子たちに向けて、2008年にジェラピケが発売されます。
なんだかんだで、“可愛いルームウェア”を、一般レベルにまで広げたのはジェラピケの力が大きいと思います。
乙女心をくすぐるシャーベットカラーは、普段ベーシックな色ばかり着ている女の子でも、家だったらいいかも！ と思わず手を出してしまう人が続出。アイドル全員着てるんじゃないかってくらい、みんなふわふわのボーダーを着て自撮りするのがお約束でした。
男の子たちでも名前を知っているところまでいったので、プレゼントでもらった人も結構いるのではないでしょうか。
その後も、ZARA HOMEがオープンしたり、NYブランドのSLEEPY JONESが話題になったり、スタイリストの山脇道子さんがPriv. Spoons Clubをプロデュースしたりと、ルームウェア市場はどんどん広がっていきました。ワンマイルウェアという言葉も根付いて、ルームウェアの延長にあるようなファッションが注目を浴びていきます。
かつては家着でしかあり得なかった上下スウェットスタイルも、今ではビリー・アイリッシュのおかげなのか、すっかり洒落て見えるからトレンドって不思議なものです。ありがとう、ビリー！
そして、去年のステイホームによって、ルームウェアの人気がさらに加速。マッシュスタイルラボはSNIDEL HOME、アダストリアはe/rmと、大手アパレルからも次々にルームウェアブランドが発表されました。つい先日も、山田優さんがSTYLEVOICE for Yu Yamadaを立ち上げていましたね。
新顔で個人的におすすめなのは、アクセサリーで有名なatelier ST, CATが、春夏から展開しているルームドレス。大胆なカッティングでも、家なら問題ないし、うっとり気分で着られます。
機能性◎、可愛さ◎、プライス◎なNACHU＆DIARYのルームウェア
……と、数あるブランドからルームウェアを発売されているわけですが、とはいえ家着にそんなにお金をかけたくない！ でもおしゃれはしたい！ という皆さんには、こちらのコラムではおなじみのNACHU＆DIARYのルームウェアが宜しいかと♪
NACHU＆DIARYのよきところは、日本人体型をわかってらっしゃるところ。隠すところはきちんと隠しながら、美シルエットに仕上げてくれます。
どのアイテムも、体型が違う人が実際に着てみたサイズ感を伝えて、通販でも安心して買える工夫がしてあります。少しゆるっと着たいというとき、通販でワンサイズあげるのは躊躇しがちですが、想像がつきやすいので助かります！
1.吸水速乾タイプのセットアップ
私のいちおしはこちら！
シンプルな無地のセットアップで、タイトすぎず、ゆるすぎない絶妙なサイズ感。何よりシルエットがとても綺麗で、さすが日本人体型をよくわかってらっしゃる。
吸水速乾機能がついた薄手の生地なので、これからの季節もとっても助かります。もちろんウエストはゴムで、ストレスフリーな着心地。
アクセをつけてヒールを履いたら、普通に出かけられそう！
2.コットンクレープのセットアップ
続いては素材感が特徴のルームウェア。なめらかなクレープ素材はシボ感があるので、肌にあたる面積が少なく、真夏でも快適。
トップスは浅めのVネックとやや長めの七分袖で、上品な印象に仕上がります。
パンツはウエストにタックが入っていて、お尻や太もも回りはゆったり、足首に向かって細くなるテーパードシルエット。ストレートやワイドだと、ラフになりすぎるところを、ワンマイル仕様にすっきりと見せてくれます。
3.天竺ボーダーセットアップ
ちょっぴりカジュアル感強めのボーダートップスは、普段使いとしてカットソー感覚で着るもよし！ トップスはサイドにスリットを入れて動きやすく、パンツは程よくゆったりとしていて、ウエストゴム＋紐で調節することも可能です。
何気なく嬉しいのがボトムスのポケット。ルームウェアだとポケットがついていないものが多いのですが、ちょっとコンビニに行くときに鍵を入れておくにしても、やっぱりあったほうが助かります。お手頃価格でも手を抜かないのは素晴らしい！
4.吸水速乾ドロップショルダーワンピース
暑い日は風通しのいいワンピース一枚が楽ちん！ しかも、こちらは薄手の素材で吸水速乾機能があるので、真夏もさらっとした感触が続きます。薄手なのに透けることなく、ストレッチもきいていて至れりつくせりの素材です。
ドロップショルダーと、フロントの両側に入ったスリットで、纏っていないかのようなゆるい着心地が楽しめます。きれいなドレープが出るのもポイント。
ワイドパンツを下に合わせてもきれいにまとまります。
5.吸水速乾ロングワンピース
こちらも吸水速乾タイプのロングワンピース。たっぷりとしたボリュームで、汗が乾きやすいので、毛穴開きっぱなしのゆる〜い着心地です。気になる体のラインもゆったりとカバーしてくれます。
脇が開いているので暑い日でも風通しがよく、首は少し詰まっているのでラフに見えすぎることはありません。
両サイドにポケットもついているので、サンダルやスニーカーをはいて、そのままちょっとしたお出かけが可能です。
NACHU＆DIARYのルームウェアは、どれもシンプルさの中に、機能やシルエットなどこだわりを忍ばせた女子のおしゃれ心を満たしてくれるものばかり。
そしてお財布にも優しいプライス。
まだウキウキと出かけられない日々が続きそうですが、おしゃれに快適にWFH頑張ってまいりましょー！