アイオライトは、和名を菫青石(きんせいせき)と言います。和名の表す通り青紫・灰青色をしたガラス光沢をもつ鉱物です。
また、アイオライトは流通名で、ギリシャ語の「ion(スミレ色)」と石を意味する「lithos」を組み合わせた名前になります。
鉱物としてはコーディエライトと言い、この石を発見した地質学者のP.L.A.コルディエに因んで名づけられました。
近年では、2021年12月に日本宝石協会から正式に3月の誕生石として追加されました。
日本ではアイオライトをサファイアと同じく9月の誕生石とするお店も多いので、アイオライトは9月の石という認識の方も多くいらっしゃるかと思います。
9月が完全に間違いという訳ではなく、誕生石に関してはよくアレンジされているので、あくまで参考にする程度と考えるのが良いでしょう。
モース硬度は7〜7.5ですが、一方向に対してへき開を持っているので、強い衝撃などは与えないようにご注意ください。
主な産地はマダガスカル・インド・スリランカ等です。
アイオライトの石言葉は「道を示す」「海の旅の安全」「貞操」「愛を貫く」などです。
過去には船乗りのお守りや羅針盤として使用したとされ、海にまつわる話が多く存在するようです。
アイオライトが方角を指し示す羅針盤の役割を果たし、迷いが生じた時には正解へと導いてくれるとされます。
人生の岐路に立った時、力強いサポート役となりそうです。
アイオライトが持つ逸話の中で最も有名な話は、バイキングが航海の際にアイオライトを羅針盤代わりに使用したというものです。
太古の昔、バイキングの航海士が太陽の位置を知る為に利用し、それにより海にいる自分たちの位置を把握していたとされます。
その為、アイオライトは「バイキングの石」と呼ばれ、船乗りなどのお守りとして持たれるようになったと言われています。
また、アイオライトの語源であるギリシャ語の「ion(スミレ色)」は、ギリシャ神話に登場するゼウスの恋人の一人であるイオ(io)が元になっています。
イオを思って咲かせた花が菫であり、その色が語源となっているとされます。
アイオライトは羅針盤のような役割をはたし、トラブルの回避や目標達成の道しるべとなるとされます。
自己認識力を高め、自身を客観的に見る事で気持ちを落ち着けるので、精神安定にも定評があります。
思考整理や柔軟な発想もサポートしてくれるので、考えがうまくまとまらない時や仕事の効率を上げたい時にも力を貸してくれそうです。
また「貞操」「愛を貫く」という石言葉から、恋人や婚約者への愛のお守りとして人気です。