突発性難聴の治療
聴力を回復させる方法
更新中 2023.03.30
耳の具合が悪かったので早く眠ったのですが、翌朝耳が聴こえていないことに気が付きました。ステロイドの点滴や高圧酸素をしましたが、あまり効果がありませんでした。何か良い治療法はないですか？
はじめまして、森上鍼灸整骨院の吉池です。 長野県で突発性難聴の治療に取り組んでいます。
突発性難聴は原因不明と言われていますが、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすい要素を持った患者様が発症します。末梢の血流を改善する方法を行えば、聴力が回復することが多いです。最新の治療と言わるRhoキナーゼ阻害剤も血管の痙攣を抑えるお薬です。鍼治療も同じように、微小血管の痙攣を改善して血流を良くします。神経の再生も高めることが知られています。
鍼灸師・柔道整復師
吉池 弘明
突然片方の耳が聞こえなくなる病気で、原因がはっきりしないものを突発性難聴と呼んでいます。気が付かないままムンプス難聴になっているケースや、診断がつかないメニエール病、心筋梗塞のように耳梗塞が原因だと考える耳鼻科の先生も多いです。
ムンプス難聴が原因の突発性難聴は若い世代に起こりやすく、耳梗塞が原因の突発性難聴は中高年に起こりやすい印象を受けます。耳梗塞が原因の突発性難聴の患者様は、足の静脈瘤があったり手足の温度が異常に低かったり、首が曲がっていて内耳や脳底に向かう椎骨動脈の血流が悪いことが多いです。
突発性難聴で、ステロイドや高圧酸素療法の効果が無かった患者様へ
森上鍼灸整骨院では、脳と耳を一体に考えた突発性難聴の治療をご提案しています。 耳鼻科のお医者様は防音室で聴力を測定されますが、私達は防音室外で聴力測定をします。耳には必要な音を聴き分ける能力があるのですが、それには耳の聴力と脳での聴き分ける力が必要です。脳が不安な状態になると、聴力も落ちるようです。また、脳が元気になるほど聴力の回復が早まったり、聴覚聴覚補充現象や耳鳴りが回復したりすることが多いです。聴力測定は担当の鍼灸師が行います。聴力を聴き分ける時の患者様の表情やその時の室外の音まで、すべてを考えて鍼治療に活かします。鍼治療は、ステロイドや高圧酸素療法とは違ったアプローチで突発性難聴を治すようです。最新の治療法と言われるRhoキナーゼ阻害剤と同じ作用の印象を受けます。
早く治すために、突発性難聴の治療中にやってはいけないことはありますか？
不安なことばかり考える・新幹線や飛行機に乗る・睡眠時間が少ない・部屋を締めきって換気扇を回す・タバコを吸う等で、突発性難聴が悪化する方が多いです。
耳の血流が悪くなると、突発性難聴は悪化します。脳の元気がなくなったり、気圧の変化で鼓膜に圧がかかったりすると耳の血流が悪化するので注意をしましょう。眠ることも治療なので睡眠時間をしっかりとりましょう。睡眠前にゆっくり腹式呼吸をし、突発性難聴が治っていくのをイメージすることも効果的です。睡眠中に内耳の血流が良くなります。締め切った部屋で換気扇を回すのも耳には悪いので注意をしましょう。軽く窓を開けると耳に負担がかかりません。タバコや無酸素運動は、末梢の血流が低下するのでやめるようにしましょう。
DON’T
突発性難聴になってから耳鳴りが気になります。耳鳴りはよくなりますか？
突発性難聴が原因の耳鳴り、耳詰まり、音の響きは良くなるので心配はいりません。耳鳴りが苦痛の患者様は、音響療法をすることでしつこい耳鳴りが良くなることが多いです。
急に聴力が低下すると、脳が驚いて音を聴く感度を上げます。その結果、聴こえない音域の耳鳴りが出ます。患者様の聴力に合わせて音響レベルを調整した音楽ＣＤを骨導ヘッドフォンで聴くリハビリをすると、脳がリラックスし耳鳴りが改善することが多いです。
モーツアルトの四重奏がおすすめです。バイオリン、ビオラ、チェロの位置関係を聴き取ると耳鳴りが改善することが多いです。聴覚補充現象でＢＧＭとして聞き流すのがおすすめです。
突発性難聴はどの程度治療期間がかかりますか？どの程度の回復を見込めますか？
三分法で40デシベル以下の患者様だと3か月程度で良くなる方が多いです。40デシベル以上の患者様だと、リハビリを含めると1年〜2年の治療が必要な患者様もいます。
鍼治療だと発症から3か月程度は聴力が回復していくことが多いので、3か月の間はできる限り続けて聴力が回復する鍼治療をします。発症から3か月以上になると、聴力の回復は緩やかになります。その時点で耳鳴り、耳詰まり、音の響きが苦痛の場合は後遺症の治療を始めます。後遺症の治療は1週間に2回程度で、症状が改善するまで行います。目安は6か月〜1年になることが多いです。
ネットで調べると突発性難聴が1日で治る書き込みがあったのですが、すぐに治ることはありますか？
突発性難聴が1日で治るという話はあまり聞きません。もし治ったなら誤診だったか、ものすごくラッキーなことであると思います。
私たちの治療室には、ステロイドの治療をしても効果が無かった中度から重度の突発性難聴の患者様しかみえないので、１日で治ることはないです。以前は、低音障害型感音難聴も突発性難聴の中に含まれていました。低音障害型難聴は、ストレスで内耳が水ぶくれになった状態なので、ほっておいても良くなるケースや、イソバイドを飲めば１日で良くなることもあったかもしれません。ただ、今の突発性難聴だと、しっかり治療をすることをおすすめします。
ステロイドや高圧酸素療法をしたのですが治りませんでした。できることはしたいのですが、最新治療はありますか？
Rhoキナーゼ阻害剤とステロイドを点滴する方法、インスリン様細胞成長因子を、鼓膜の内側にゼラチン状にして置くという治療があります。ただ、まだ通常の病院では行われていない治療法です。
血管が収縮するのを抑えます。神経の再生を助けると考えられています。脳血管の痙攣や緑内障に使われているお薬なのですが、突発性難聴にとても効果的だという発表がありました。研究費がついて早く標準治療になれば良いと思いますが、現在は研究段階でまだ一般の病院では患者様は治療ができません。アメリカのガイドラインでも推奨されていない状況です。
治験が行われています。鼓膜を切開してインスリン様細胞成長因子を注入すると、ステロイドの鼓膜内注射よりも安全で効果があるとのことです。一般的なステロイドの治療で効果が無かった患者様を対象にし、治験で効果が出たので標準治療になれば素晴らしいことだと思います。
私たちの治療室には、病院で一般的なステロイドの治療をしても変化が無かった患者様がご来院されます。それでも、治療効果が上がることが多いのは素晴らしいことだと思います。インスリン様細胞成長因子は成長ホルモンの刺激で分泌されるのですが、鍼治療も成長ホルモンの力で自然治癒力を上げるので、もしかしたら最新治療のような効果があるのかもしれません。
突発性難聴は自然に治るケースがあると聞いたのですが、軽度のものが自然に治ることはありますか？
昔はそのような話も聞きましたが、今はほとんどありません。おそらくですが、低音障害型感音難聴が突発性難聴から分離されたためだと思います。
以前は、低音障害型感音難聴が突発性難聴として診断されていた時期がありました。低音障害型感音難聴は、ストレスで内耳に水がたまるメニエール病の前段階のような病気なのですが、低音障害型感音難聴なら軽度の場合、自然に治ることもあると思います。ただ、突発性難聴は急激に始まる高度の感音性難聴と言われていているので、現在では突発性難聴が自然に治るということはあまり聞きません。（鍼灸院はもともとお医者様の治療で効果が上がらない患者様が来院されるからかもしれません）
ステロイドの副作用が怖いのですが、どんな副作用がありますか？
ご来院される患者様の中では、血圧の急激な上昇、股関節の骨折、鬱になった患者様がいました。ただ、そういった副作用を考えてもステロイドが第一選択となります。
ステロイドのパルス療法中に、血圧が240mmHgまで上がったという患者様がいました。ステロイドのパルス療法中は、毎日血圧を測るのが良いと思います。2回の突発性難聴の治療でステロイドのパルス療法をして股関節が骨折した患者様や、膝の骨が潰れた患者様がいました。今までにパルス療法をしていたら担当の先生にしっかり伝えましょう。ステロイドのパルス療法中に、鬱になった患者様は多いです。少し様子がおかしいと感じた場合、ご家族は目を離さないようにしましょう。
治るか不安です。突発性難聴が治る時は、どのような前兆がありますか？また、どのように回復していきますか？
早く治る突発性難聴は、眠るごとに症状が改善することが多いです。耳の詰まった感じ、耳鳴りの順に良くなることが多いです。治りが悪い突発性難聴は、鬱や不安症の症状が出てくることが多いです。
睡眠時は末梢の血流が良くなります。睡眠も治療と考えて8時間の睡眠をとるようにしましょう。回復する突発性難聴は、睡眠をとるごとに症状が改善していることが多いです。耳の詰まり、その後に耳鳴りが良くなります。逆に回復しない突発性難聴は、不安、不眠、うつ状態、聴覚補充現象が出てくることが多いです。症状を毎回確認する動作で、鬱や不安症を招きやすいです。治療は先生にまかせて、ご自身は治療効果を上げるようにリラックスするようにしましょう。
突発性難聴はストレスが原因だと言われるのですが、ストレスとはどのようなものですか？
ストレスはカラダと心への負担です。気圧の変化や気温の変化、不安やいらだちを感じる、ハードなトレーニングが突発性難聴の悪いストレスです。
ストレスは、心とカラダへの刺激のことです。ストレスというと悪いイメージがあるのですが、同じストレスでも心が前向きだと良いストレスになります。逆に心が後ろ向きだと悪いストレスになります。たとえは、汗をかくとデトックス効果があると考えてサウナ入ると、サウナは良いストレスになります。逆に、汗をかくと心筋梗塞になると考えている人は、サウナに入るとサウナは悪いストレスになります。突発性難聴では、できるだけ心を前向きに保って良いストレスにかえましょう。内耳の血流が改善して難聴の回復が早まります。
突発性難聴になってからの仕事の復帰が心配です。仕事はどうしたら良いですか？
まずは上司に相談しましょう。当院の患者様の中には、話してみたら上司も突発性難聴の経験がありシンパシーを感じてくれたといったケースもあります。周囲の人に説明して理解してもらうのが大切です。
聴力のレベルにもよりますが、突発性難聴は空間での聴き取りができなくなる難聴です。対面での聴き取りは問題ありませんが、複数人の会話が入ると聞き取りができなくなることが多いです。そんな時は、健康な耳に耳栓をすると分かりやすくなることが多いです。当院に通院している、病院の受付業務をされている方の体験だと、その方は聴力が落ちているために患者様が話していることを真剣に聴き取ろうしている仕草が、周囲の人から高評価を頂けたということを話してくださいました。後ろ向きに考えず前向きにとらえることも大切です。
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治療の予約をしたい！ 症状・治療について知りたい！ 他の鍼灸院には無い検査・治療が可能です
聴力検査ができる鍼灸院
他の鍼灸院にはない"オージオグラム検査"で各周波数帯ごとの聴力を測定できるので耳のどこが悪いかがすぐにわかります。
血流を整える治療
サーモグラフィーで検査することで体のどこの血流が滞っているかが一目瞭然です。鍼で血行不良を起こしている部位を鍼で刺激することで血流を促進します。
エコー検査
日常生活で一番多い姿勢で内耳への血流を検査、血管の状態を確認します。
検査結果に合わせてツボを刺激
検査の結果に合わせて、的確なツボを貼りで刺激していくので、より突発性難聴に効果がある治療が可能です。
090-2469-