ランナー膝を治す!
膝サポーターのメソッド
更新 2023.04.18
マラソン大会に出たいのに膝の痛みが治らず、整形外科ではランナー膝と言われました。大会が迫る中、満足にランニングなどが出来ずにいたので焦ってましたが、ご紹介いただいたサポーターで痛みが治り、マラソン大会に向けての練習を再開することができました。
はじめまして、森上鍼灸整骨院の吉池です。
長野県で、膝サポーターを使った膝の治療に取り組んでいます。
ランナー膝(腸脛靭帯炎)は、体の運動連鎖が乱れて重心がずれていたり関節の動きが左右で違ったりすると、靭帯や軟骨、筋腱を痛めるので痛みが長引きやすくなります。サポーターで体全体の運動連鎖を整えると、ランナー特有の膝の痛みを治すことができます。
鍼灸師・柔道整復師
吉池 加奈
膝の外側が痛くなるランナー膝（腸脛靭帯炎）は、長距離マラソンのランナーの方が多く発症することから”ランナー膝”と呼ばれています。膝の外側の出っ張っている部分（大腿骨外側上顆）に痛みを感じ、初期段階は安静にしていれば痛みは消えるのですが、ひどくなると安静にしていても痛みを感じるようになります。
無理に動いて症状を悪化させる前に、サポーターを両膝に装着して重心のバランスを整えるようにすれば、膝だけにかかっていた負担が軽減されるので症状を治りやすくすることができます。
ランナー膝で具合の悪い患者様や、お薬を使いたくない患者様へ
森上鍼灸整骨院では、サポーターを使った膝の治療をご提案しています。ランナー膝の場合は用途に応じてサポーターを使い分け、同じサポーターを両膝に使うと効果的です。サポーターを用いてスポーツや日常生活をおくることで、自然と体の運動連鎖を整えることができます。
怪我には気をつけてランニングしていたつもりですが、それでもなってしまうランナー膝の原因を教えてください。
オーバーユースということもありますが、股関節など関節の動きが硬かったり、動きに左右差があったりするとランナー膝の原因となりやすいです。
ランニングはジャンプと着地の連続なので、ジャンプ時に負担がかかれば腸脛靭帯炎、膝蓋靭帯炎、鵞足滑液包炎に、着地時に負担がかかれば疲労骨折や半月板損傷、変形性膝関節症になります。また、股関節の可動域や体の側彎などが原因で、膝周辺にストレスが集積して起こります。
痛みは我慢出来ないほどではないため、我慢しながら走り続けています。サポーターを着けていれば大丈夫でしょうか？
悪化すると慢性化するおそれがあるので、しばらくは安静にしてください。また、痛み止めを使って無理に動くとかえって症状が悪化してしまうので、痛み止めの使用には注意が必要です。
痛みが起きている箇所は靭帯ではなく、靭帯の下の組織の損傷・炎症より発生しますので、靭帯自体が切れる、痛むといったことは無いのですが、そのまま走り続けると下部組織の痛み・炎症が慢性化するおそれがあります。また、症状が治らないまま痛み止めで痛みを抑えて走り続けてしまうと、痛みが長引いたり悪化したりするので長期の使用は注意してください。最初にランナー膝になったら、まずは症状が治まるまで安静に。その際にはサポーターを装着して、膝を補強しながら日常生活を送るようにしましょう。
ランナー膝はどうしたら治りますか？
保存療法でしっかり安静を保ちましょう。歩行時はサポーターを装着して、膝の動揺を最小限に抑えます。また、サポーターは両膝に装着すると、動きの中で自然と重心のバランスが整うようになるので、負担がかからない膝の動きを身に着けることができます。
ランナー膝の治療方法は、一般的には「保存療法」で治します。消炎剤は使わないようにしましょう。副作用で痛みをとめるので、結果的に筋腱や軟骨の変性を進めることが多くあります。副作用がないサポーター治療や、体の治癒力を底上げする鍼治療をすることがおすすめです。
ランナー膝に効果があるおすすめのサポーターを教えてください。
ランナー膝には、大腿四頭筋を補強して膝の曲げ伸ばしの動きを整えられるサポーターの装着がおすすめです。運動量が多いとき、少ないときでサポーターを変更すると効果的です。
大腿四頭筋を補強することで、腸脛靭帯・膝蓋腱・鵞足の動きのバランスを整えることができるので、走る時にかかる膝の負担を軽減することができます。ランニング時に両膝に使用することで重心バランスが整い、膝を故障しないフォームが自然と身に付きます。
膝の曲げ伸ばしを妨げない形状、適度に膝関節へ圧迫をかけながら歩行時やランニングで起こる膝蓋骨のぐらつきを抑えます。硬質素材を使用していないので、接触プレーのあるスポーツにもお使いいただけます。
ランニング・ジョギング以外、あまり動かない時では、膝蓋骨の揺れを適度に防ぐ日常生活向けのサポーターの装着がおすすめです。
汗をかきやすい膝裏は空いているためムレにくく、圧迫感が少ないサポーターです。膝蓋骨を上に引き上げながら留めるので、動いても膝の揺れが少なく済み、安定感を保てます。
できるだけ早く復帰したいです。サポーターや効果的な膝ケア用品を使って早く治す方法はありますか？
ご自宅での安静時は、保温性のある医療用サポーターを使うと、膝が温まり靭帯や軟骨の自然治癒力が高まります。また、温浴剤を用いてゆっくり半身浴も効果的です。
ランニングを行い膝が痛み出した場合は軽く冷やしても良いですが、痛みが続いて慢性化した状態は温めて血行を促すようにした方が良いです。症状が慢性化していても長期間冷やし続けると、なかなか血行が良くなっていかないため栄養状態が乏しい期間が続くので、症状が長引く場合があります。
膝は体温と比べて温度が低いので負傷すると治りが遅いです。早く症状を治したい場合は、安静時に保温性があるサポーターで膝を温めて回復力を高めましょう。むくみが出なければ就寝時にもお使いいただけます。※就寝時使う場合は、血行不良を防ぐ為にメーカー指定サイズよりも2〜3サイズ大きめ、歩くと少し落ちてくる程度の大きさがおすすめです。
神経痛、リウマチ、冷え症などに効果的な薬用温浴剤です。ゆっくり半身浴をし、湯船の中で足の指で「グーチョキパー」の形をつくる練習をすると、足裏の筋肉が鍛えられ偏平足予防に効果的となります。重心バランス改善におすすめです。
もう膝の痛みで悩みたくありませんが、ランナー膝の再発率は高いのでしょうか？
ランナー膝は、痛みが治ったと思い運動を再開すると痛み出す事が多く、再発率が高い疾患です。痛みだけに注目せずに、体全体の動きをケアしていくと再発を防げます。
股関節の動きに左右差があることや、体の動きに柔軟性がないと全身の運動連鎖が乱れるために、症状が再発しやすいです。また、膝以外の関節も痛み出すことが多いです。フォームの見直しに加え、サポーターでの膝補強、サーモグラフィー検査やモアレトポグラフィ検査を行ってご自身の体の状態を知ると、もとから体の動きを整えるのに役立ちます。
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