『Made in U.S.A』この文字は僕たち服好きの中である種魔力のような意味を持つ言葉だ。 特に日本ではアメリカ製品=カッコイイというイメージが浸透している。 それはなぜかというと1975年に刊行された雑誌『Made in U.S.A. Catalog』の影響が大きい。 当時まだアメリカものにあまり馴染みのなかった日本人にとって本国で撮影した誌面のアイテムの数々は衝撃を与えた。 僕が生まれるよりもずっと前に発売された本だけど、今でもこの本がきっかけでアメリカ製の物やアメリカという国そのものに憧れを抱いたというファッション業界の人たちや服好きの人たちは数知れず。 一つの雑誌が今の日本のアメリカ製品へのイメージを変えてしまったのだ。
時代は流れ、今日このMade in U.S.A.を「サスティナブルなモノづくり」を表す言葉として使っているブランドがある。
ソックスブランドSockwell(ソックウェル)だ。
Sockwellは、2008年にアメリカ合衆国のテネシー州南東部の繊維産業の町、チャタヌーガで設立。設立メンバーには、靴下製造のスペシャリスト、スポーツアパレルのベテラン、そしてアウトドア用ソックスで知られる『smartwool』で活躍したソックスデザイナー等が集結。 彼らは「Feel better in style」をそのソックスづくりに掲げ、「人々のスタイルをより良くするための最高品質の製品を作ること」を約束している。ソックウェルのソックスを着用することで、人々がより健康になり、幸せになることを願っている。
ソックウェルで使用しているメリノウールは、アメリカ・ロッキーマウンテンの麓で自由放牧された羊から取られたもの。 紡績、染色、編み上げも環境に配慮した工程を経て、すべてアメリカ国内で行っている。 コストを抑えるために他国で生産するのではなく、原料調達から製造において移動距離を少なくするためアメリカ国内生産を選択。輸送による二酸化炭素の排出量をできるだけ少なくすることを、目指している。 つまり「地球にとって一番良いことは何か」を具現化した結果が、Made in U.S.A.というわけ。